ホワイトデーのお返しは何がいい?と聞かれ、クッキー、ケーキ…マカロン…どれもいいけれど家でのお茶に飽きてきたので特別感が欲しく、外でのんびりお茶がしたいとリクエストしました。と言ってもいつものように下調べから予約まですべて自分でやりました。行きたいところがある方が調べてリクエストする、サプライズなど無縁なふたりです。
そんな今年のホワイトデーはHIGASHIYA GINZAでお茶をすることになりました。
HIGASHIYAさんに伺うのは2020年の1月以来なのでなんと2年ぶり…!コロナ前なんだと思うと遠い昔のように感じてしまいます。
前回はアフタヌーンティーの茶間食にしました。スコーンの代わりのおいなりさんがすごくおいしかった思い出…。
今回は5種のお茶とひと口果子がいただける茶果にしました。
茶果
5種の「ひと口果子」にオリジナルのブレンド茶を合わせた「茶果」、それぞれの組み合わせによって異なる風味豊かな味わいをお愉しみください。
季節によってメニューが変わるようで訪れたときは〈啓蟄〉でした。
深蒸煎茶 静7132 × 萌葱
1品目は深蒸煎茶と萌葱(抹茶餡+レーズン)。ほのかに桜のような香りがするお茶が春らしくて1杯目からわくわくしました。
萌葱の中に入っているレーズンは黒糖焼酎に浸かっているそう。ラムレーズンかな…と思っていたのですがラム酒に漬け込んだものよりも濃厚で抹茶に合う。奇をてらうわけではなくちょっとしたひと工夫がうれしい、そしておいしい。
季節のブレンド 蕗の薹 × 濃紫
蕗の薹のお茶ってどんなんだ…?とメニューを見たときから気になっていました。玉露と蕗の薹をブレンドしていて、香りは春っぽい青臭さが先立ちますが口に含むとふわっと爽やか。口に含むまでの香りと飲み込むときの香りが全然異なって不思議な感覚でした。
茶器の形も香りがよくわかるように他と違うのかな…と思ったり。(不勉強ですみません)
濃紫の濃厚な餡とお茶がもうすごい合う…一緒に食べるとお茶の癖が良い意味で消えます。不思議。
お菓子とお茶のペアリングではこの組み合わせがいちばんすきでした。
桜茶 × 白緑
3品目は桜茶と白緑(椰子の実餡+濃茶羹)
桜茶は桜の塩漬けが浮かんでいてほのかに塩味が感じられます。
白緑は啓蟄の節気ひと口果子で3/5〜3/20の期間限定のようです。
なめらかなココナッツ餡のなかに濃厚な抹茶羹が入っていて食感の違いもたのしい。色も鮮やかで綺麗です。白と緑と桃色、春ですね。
香の物
3品目でちょっと甘いの疲れてきたな…と思ったら香の物が出てきたーーー!
お汁粉に添えてある梅干や、あんみつに添えてある塩昆布が年々嬉しく感じるようになりました。
この白菜のお漬け物、塩加減がちょうどよくて向かいに座ってた夫が「持って帰りたい…」と呟いていました。どちらのものなのか伺えばよかった…。
季節のブレンド 日向夏 × 榛摺
阿波番茶と日向夏を綿ごとブレンドしているそう。香りがいいのはもちろん綿ごと入っているからか苦味もありかなり好みでした。
榛摺はカカオの餡に榛(はしばみ)の実が包まれています。柑橘とカカオが合わないわけがないです…!榛摺はコーヒーにも合いそうだな〜と。
自家製焙じ茶 × 棗バター
5品目は焙じ茶と棗バター(棗椰子+発酵バター+胡桃ロースト)
焙じ茶は淹れる直前に煎ってくれます。煎りながら席まで来てくださって香りを嗅がせてくれるのがうれしい。お姉さんが立ち去ったあとも香ばしい香りに包まれて幸せ感があります。
前回のアフタヌーンティーのときから心を掴まれていた棗バター!!やっと会えたね…!♡
好きなものは最後に食べたい、好きなもので締めたい派なので最後が棗バターだったのがうれしかったです。
棗の甘みと胡桃の香ばしさ、発酵バター。おいしくないわけがないです。ひと口食べると何個でも食べれちゃいそう…と思うけど意外に1つ食べると満足感あります。
焙じ茶は2煎淹れてくれるので、果子を食べ終わったあとにもう1杯たのしめます。最高。
おわりに
夫が「いろんなお茶が1杯ずつ飲めるのいいね。好きなお茶はもうちょっと飲みたいけど、好みから外れたお茶でも1杯なら楽しく飲める」と言っていて確かに…!としみじみしました。
月並みですが人が淹れてくれたお茶はおいしい。茶葉の量、お湯の温度、蒸らし時間など徹底管理されているお茶はほんとうに素晴らしい。心も身体も緩んだ気がします。
お茶もひと口果子も季節で変わるようなのでまた季節が巡ったら伺いたいです。(次は2年と開けずに行きたい)