夫の誕生日のお祝いでずっと気になっていた白井屋ホテルのレストラン、白井屋 the restaurantに行ってきました。
厨房が見渡せるダイニングで座った瞬間からわくわくしました。
白井屋 the restaurantと言えば上州キュイジーヌ!上州(群馬)の食材や郷土料理をシェフやパティシエ独自の解釈で表現したものだそう。
休日限定のシェフお任せのランチコースにノンアルコールペアリングをつけて…🥂ノンアルコールのペアリングがあるのも今回こちらに決めたいちばんの決め手でもあります。
車社会だからでしょうか、当日同じ時間にカウンターに居合わせたお客さんの半分はノンアルコールのペアリングを頼んでいました。
料理はもちろん、ノンアルコールのペアリングが本当に素晴らしかったです。
説明してもらったものをささっと書き留めたメモを元に書き起こしてるのでやや違うものもあるかもしれませんが、書き残しておきたいと思います。
アミューズ
蕗の薹と蕪のクリームのタルトにチーズ(たしかカチョカバロ)を削っています。
蕗の薹の苦味と香りがふわっと鼻に抜けて春…!!
ドリンクは弓削瓢柑と煎茶に桜の香りを合わせたものだそう。桜の香りが塩漬けではなく桜の葉の香り。提供する直前にガスを入れてくれました。蕗の薹の苦味、弓削瓢柑の酸味とほんのりした苦味がたまらない……!初っ端からテンション上がりました。
筍
元々新玉ねぎだったのですが夫が葱類が身体に合わず伝えたところ筍に変更してくださいました。新玉ねぎ食べたかったな…
筍のフランにコンソメを掛けて。フランの底にはトリュフが隠れていました。
ドリンクは茶葉を煎って焙じ茶にしたアッサムでチャイ。
フランにチャイ…?と思ったのですが筍とチャイのスパイスが合って後味が炙ったような香ばしい感じに…不思議…!!
春野菜
せり、スナップエンドウ、アスパラ、こごみなどの春野菜をバターソースで。仕上げにシソの葉オイルを垂らしているそう。まったりこってりしたバターソースが絡んだ春野菜が美味しかった〜!
ドリンクは黒葡萄と乳酸発酵したお茶にライムを削って。今回のドリンクは足りない味や香りを補う役割だそう。
OKIRIKOMI
おっきりこみ、言わずと知れた群馬の郷土料理です。わたし実はおっきりこみを食べたことがなく、3日前に予習と称しておっきりこみを食べに行きました。
おっきりこみを冷製サラダ仕立てにリメイクした一品。うどんときのことごぼうのピュレに鰹出汁とビーツのソースが掛かっています。上にはおっきりこみの麺の幅と同じくらいにスライスされた大根とにんじんとこんにゃく。
ひとくち食べて「おっきりこみだ!」と…見た目は全然違うのですがおっきりこみなのです。それぞれの記憶の中におっきりこみがあると思うのですが他のお客さんたちからも「おっきりこみ!」と言う声が聞こえてきたのですごい再現度だな…と。
予習して挑んだ甲斐がありました!
川魚
オオイワナと菜の花をブイヤベース風に。オオイワナの頭や骨など食べられないところもしっかり出汁に使っているそう。ほんのりカレーのようなスパイスが香りました。
川魚って生臭いイメージがあって積極的に食べることは少なかったのですが、臭みはなく身も柔らかくてふわふわでした。
ドリンクはネパール茶とブイヤベースに合わせて炙ったタイムを。ネパール茶は苦味が最初に来てそのあと出汁のような風味が現れるそうです。確かに…口に含んだ瞬間は苦味が強いのですが後味は軽い感じでした。
福豚
メインは藁焼きにした福豚!
途中で藁の香りをつけているところを見せてくれ、香りが良くてわくわくが募りました。
付け合わせは筍とたもぎたけ、生姜ソースが添えてあります。うっかり写真を撮る前に食べてしまいました…出来立てがいちばんおいしいですから…。
ドリンクはロングペッパーを炙ってグラスに香りを移して、柘榴とクランベリー、半発酵のお茶を合わせたものでした。
見た目もさることながら香りや味も赤ワインっぽくて肉料理に合う!
デザート
バニラアイスの下にはブランマンジェが隠れています。ブラッドオレンジと白ワインソースで。
食後のコーヒーは深煎り。ちょっとドキドキしてしまうくらいしっかり苦い深みのあるコーヒーでした。併設のブルーボトルが浅煎りの飲みやすいコーヒーなので対比を感じられました。
メッセージカード・焼き菓子
事前にお願いしてハッピーバースデーのメッセージと焼き菓子を出してもらいました。
フィナンシェとマドレーヌは後日家で頂いたのですがバターたっぷりで好み…!
タルトも気になるのでまた別の機会に食べに行きたいな〜!
終わりに
2年ほど前から持病でアルコールを絶っているのでノンアルコールのペアリングが本当に嬉しかったです。ノンアルだと甘い飲み物が多くなりがちだけれども全くそんなことはなくて。アルコールが飲めなくても料理との相性を考えたモクテルが楽しめて、次はどんなのが出てくるのかな〜と終始どきどきしていました。
厨房で料理が出来ていく様子が見れたり、ドリンクの仕上げを目の前でやってもらえたり…とライブ感もあってとてもたのしい体験でした。たのしい、とおいしい、を同じくらい発していました。
白井屋ホテルといえば建築家の藤本壮介氏が手掛けたアートホテルなので次回は宿泊して館内も堪能したいな〜!